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ルイヴィトンの製品に良く使われているレザーは、ヌメ革です。
レザーには、色々な種類がありますがルイヴィトンのヌメ革は、上質なレザーを用いて、レザーの特性を活かす上で、スムースレザーよりバインダー層が薄く加工されています。
その為、経年変化で色合いが焼けて飴色に変化してくる特性があります。
キレイに焼けてくれれば、何の問題も無いのですが、ヌメ革はシミになりやすい性質があるのでシミが付くと、目立ってしまいます。
レザー自体に亀裂やひび割れが無い場合、銀面を薄く作る事で、見た目はすごく良くなります。
しかしながら、ヌメ革の特性である懸念変化による焼けて濃くなる変化は無くなります。
シミになったら、時間を掛けてエイジングして飴色の進行を早めるか、レザーの特性にこだわりがなければ、薄く銀面を再加工して、キレイに保つか、ご検討頂けたらと思います!
【before】
【after】
銀面を作るというと、少し専門過ぎるのでレザーの断面図式で簡単に説明させて頂きます。
ヌメ革など、ナチュラルレザーは全てではありませんが、上記のような構造になっています。
銀面加工とは、以下図式の様な構造になっています。
お解りになりましたでしょうか!
レザーに馴染ませる上で、古くなったトップ層を取り除き、バインダー層を加工して、艶調整を施します。
ヌメ革が、スムースレザーになる感覚のメンテナンスになります。
【before】
【after】
【before】
【after】
ヌメ革にシミが出て持ち歩くには少し恥ずかしい状態になってしまった場合に、ご検討頂けたらと思います。
ヌメ革に亀裂や裂け目、ひび割れが生じている場合制作交換をお勧めさせていただく場合があります。
もう一つ、お勧めできない状態があります。
部分的にシミになった状態です。
部分的に補色をすると・・・
後に補色した部分が浮いた感じになります。
ヌメ革の特性をご理解いただけている方は、その理由は、もうお解りですね!
部分的にシミが出来て、部分的に補色することは、ご使用の事も考えると、お勧めできないので、部分的なシミでも、全体の再加工が必要になります。
このようなケースの場合、ハンドルだけキレイにすれば、見た目は良くなるのですが、根革やパイピングも併せてメンテナンスさせて頂きました。
【before】
【after】
ルイヴィトンのバッグで、共通して亀裂がやひび割れが出やすい部位があります。
とても多い事例になるので、状態が該当している場合、こちらをご覧頂けたらと思います。