2020.02.08

ミッション!ルイヴィトンの根革を修理せよ!

ルイヴィトンの修理のご依頼で
一番多く修理のご依頼を頂いているのが、
根革部分の破損です。

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根革とは、バッグとバッグの持ち手を
金具でつなぐ革製のパーツのことです。

ルイヴィトンでは、角カンという
四角い金具でバッグと持ち手を
繋いでいます。

バッグとバッグの持ち手を繋いでいる
根革は、よく動くうえに、バッグの重さを
支えるパーツです。

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そのため、どんなに丈夫に作られていても、
破損しやすく、修理のご依頼が多いパーツになります。

小さいからこそ難しいルイヴィトンの根革修理

根革はパーツが小さいので、
簡単な修理に思われる方もいるのではないでしょうか。

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確かにルイヴィトンの根革は小さく、
外して付け替えるだけ、なら簡単そうに思えますよね?

しかし、ルイヴィトンは多くのハイブランド同様、
自社のリペアパーツを一般に流通させていません

そのため、リペアパーツを購入し、
バッグに取り付けるだけ、という修理はできません

ルイヴィトンの根革を修理する時には、
素材となるヌメ革からパーツを切り出し
加工し、縫い付ける必要があります。

パーツ自体が小さいため、
一から作るとなると繊細なテクニックが必要となり、
難しい修理となっています。

革修復どっとコムでは、
ルイヴィトンの根革を違和感なく、
修理するために、多くの試行錯誤を繰り返してきました。

ルイヴィトンの根革修理の課題1:レザーの切り出し

革の切り出しイメージ

ルイヴィトンの根革は、
ルイヴィトン本体のデザインを損なわないためか、
とても小さく作られています。

ルイヴィトンの根革修理で、
まず、課題になるのが、
この小さなパーツを、
素材となるレザーから切り出す作業です。

レザーは弾力と厚みがあり、
切り取りが大変な素材です。

そのため、小さいパーツほど、
レザーの切り出しには技術が必要で、
とても難しい工程です。

ルイヴィトンの根革修理の課題2:ヌメ革の特性

ルイヴィトンの根革
使われるレザーといえば、
ヌメ革です。

レザーが好きな方は知っているかもしれませんが、
ヌメ革は経年劣化で少しずつ焼け、
色合いが変化します。

そして、最後にはあめ色に変化する特性があります。

ヌメ革の経年劣化はレザー好きにとっては、
製品の良さを高めてくれる要素の一つなのですが、
せっかく修理するのに、経年劣化が進みすぎたレザーでは、
違和感があり、いやですよね?

そのため、エイジング方法や
保管環境、タイミングを工夫する必要がありました。

ルイヴィトンの根革修理の課題3:縫製

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レザーを切り出したら、次は縫製です。
縫製は、通常のレザー製品の製造とは異なり、
新しく用意した根革に開ける針穴と、
バッグ本体に空いている元々の針穴を
合わせる必要があります。

また、破損した根革をバッグから取り外す
際にも注意が必要です。

そのため、根革の縫製は、
全て職人の手作業で行われています。

革修復どっとコムでは最初、
八方ミシンというミシンで、
根革のパーツに糸を通すための
針穴を一つ一つ開けてから、
縫製をしていました。

パーツ自体が小さいので、
針穴を開けるのも、
糸を通して縫っていくのにも、
職人の技術と経験がなければ、
綺麗な縫い目を出すことができません

課題を1つ1つクリアし、出来上がった根革がこちら

根革修理のポイントをまとめると、

  1. レザーの切り出し方法
  2. ヌメ革の経年劣化
  3. 縫製

の、3つになります。

レザーの切り出しは、いかにカット面を美しくカットするか。

ヌメ革の経年劣化は、エイジング方法と保管中のトラブルを無くすか。

縫製は、製品のようなキレイな縫い目を出せるか、です。

これら3つの課題を1つ1つ工夫と職人技で、
クリアし、出来上がったのがこちらの根革です。

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すごくきれいに出来ていると思いませんか?

1つ1つの課題を頭を絞りながら工夫し、
チャレンジすることで、解決し、
まるで、元々の製品のような根革を作ることができます

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上の写真は、実際にルイヴィトンに新しく作った根革を縫い付けた写真です。
いかがでしょうか?

新品や正規店でリペアしたものと比べても、
見劣りしないしない、きれいな仕上がりだとは思いませんか?

日々の問題解決に取り組む姿勢と、
創意工夫、職人の腕が合わさることで、成すことができる、
クオリティなんです。

まとめ

根革の修理は本当に小さな
製作交換ですが、
この小さな根革の制作交換からは、
多くのことを学ぶことが出来ました。

そして、この根革交換の技術は、
他の様々な革製品のパーツの制作交換の
クオリティを上げる第一歩となっています。

そして、一番、感謝しているのは、
多くのお客様のご依頼があったからこそ、
真剣に取り組むことが出来ました!

次にやはり、携わってくれた職人さんたちです!

どんな工夫や技術を使ってきたのかは、
社外秘のため、多くは語れませんが、
ここまでのクオリティを達成させるための
道のりは長かったと思います。

しかし、まだまだクオリティーを上げていかなくては
ならない項目や、出来ないことも、
私たちには、まだまだ沢山あります。

これが、ゴールではないので、
一つ一つを深堀りしていき、
クオリティーを高めながら、
修理のスペシャリスト集団を目指していきます!

「ローマは1日してならず」ですね!

でも、辛いことも沢山ありましたねぇ!

本当にありがとうございます!

余談ですが、問題解決の要素をまとめていくと、
なぜか3つになると思ってしまうのは、私だけでしょうか??(笑)

ハンドル・ショルダー修理

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