ブログを見て頂きまして有難うございます。
ボリードのメンテナンスをご紹介します。
正面は比較的綺麗でしたが、
ハンドルや背面に色褪せや
擦れによる傷が見られました。
【before】
【after】
クレンジングで表面の汚れを
落として、バインダー層(※1)に
馴染むように補色します。
馴染ませることで、オリジナルの
色合いを活かすことが出来ます。
【before】
【after】
ボリードはファスナー付のバッグとして
世界で初めて作られたバッグです。
ボリードに改名される前は、
ブガッティと呼ばれていたそうです。
続いてハンドル部分です。
深いひび割れは、無理に隠さず、
現状より良くなる範囲でメンテナンス致します。
【before】
【after】
底面外周は、擦れにより
色褪せが激しい部分です。
【before】
【after】
しっかり色褪せた部分と
正面のように状態が良い部分は
配合を変えて、補色していきます。
続いて内部になります。
黒いシミがありましたが、
見栄えよく仕上がりました。
エルメスは内部もレザーなので
表面同様、メンテナンス可能です。
【before】
【after】
※1バインダーとは
レザーが製品化される前の
段階で、色付けをする際に、
加工される層になります。
なめしたレザー(※2)を
そのまま製品化することが出来ません。
色があるレザーには、
柔らかいラムレザーから全ての
レザーに必ずある層になります。
バインダー層はレザーの
表面を綺麗に整える役割と
色付けに重要な層です。
部分的な浅い角擦れなどは、
バインダー層が残っているので
顔料と水で綺麗になります。
全体的に色褪せていたり
焼けや変色がある場合・・
バインダー層からメンテナンスして、
レザーの表皮を整えることで、
レザーの質感や風合いを
再現することが出来ます。
※2なめしたレザー
嫌な話になりますが・・・
動物から剥いだ状態の革には、
体毛などの付着物があります。
なめすとは・・・?!
簡単に言うとクリーニングして
付着物を取り除く工程になります。
その後、バインダー層を加工して、
着色や染めを施し、艶感を調整して
色止めされて製品化され、
バッグや財布になります。
▼クリーニングとの違い?!
を解説したブログです!
▼バインダー層に馴染んでいく様子?!
を動画で紹介!