今回は、エルメスの『Hエンブレム』のメンテナンス方法をご紹介いたします。
エンブレムのメンテナンスには、塗装ではなく『メッキ加工』を採用しています。
この工程では、エンブレムをそのままの状態で薬品を塗る方法ではなく、本体から丁寧に取り外し、ニッケルメッキ処理を施します。
このプロセスにより、新調感あふれる美しい仕上がりとなり、塗装よりもはるかに耐久性があります。
エルメスの高級感とエレガンスを保つために、適切なメンテナンスが欠かせません。
詳しい工程やメンテナンスのポイントについては、引き続きブログをお楽しみください。
【before】
【after】
エルメスの『Hエンブレム』メンテナンスにおいて、表面にざらつきがある場合は、
まず研磨してからメッキ加工を施します。
このプロセスにより、仕上がりが非常に美しくなります。
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【after】
レザー部分をどんなに綺麗にしても、H部分がサビていたり色褪せていると逆に目立ってしまうことがあります。
そんな時には、エンブレムのメンテナンスをおすすめします。
エンブレムを再メッキ加工することで、新調感のある美しい仕上がりを実現し、全体のバランスを整えることができます。
さらに、メッキ加工は塗装よりも耐久性があり、長期間美しい状態を保つことが可能です。
続いて、ゴールドカデナのご紹介です。
黒ずみは磨くことである程度綺麗になりますが、メッキ加工を施すことで一層輝きが増し、美しい仕上がりになります。磨きだけでは除去できない細かな黒ずみやくすみも、メッキ加工によってしっかりとカバーできます。
メッキ加工を施したゴールドカデナは、まるで新品のような輝きを取り戻します。
特に高級感を重視する方には、この方法をおすすめします。大切なエルメス製品をいつまでも美しく保つために、メンテナンスの方法を選ぶことはとても重要です。
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【after】
メッキ加工のプロセスと必要な準備
メッキ加工を施す場合、本体から外す必要があります。特に、ベアンなどの財布の場合には、以下の準備と手順が必要です:
メッキ加工の手順
- 取り外し: メッキ加工を行う前に、エンブレムや金具を本体から丁寧に取り外します。
- 研磨と準備: 表面にざらつきがある場合は、まず研磨してからメッキ加工の準備を行います。
- メッキ処理: ニッケルメッキやゴールドメッキなど、必要なメッキ処理を施します。このプロセスにより、美しい輝きが戻ります。
ベアンなどの財布の場合、ふち周りの縫製と革と革の併せを隠すコーティングの再加工も必要となります。
これにより、財布全体の統一感と美しさを保ちつつ、耐久性も向上させます。
コーティングの事をコバとかバニッシュと言われていますが、バニッシュについて詳しくは、こちらをご覧ください。
シャネルバッグ修理事例のご紹介
こちらは、シャネルのバッグ修理の事例です。まず、チェーンからレザーショルダーを丁寧に抜き取り、メッキ加工を施します。
その後、ショルダーに再度編み込むことで、新調感が出て輝きを取り戻しました。特にフリンジ先端のボールも金属製であるため、同様にメッキ処理を施し、見事にキレイな仕上がりとなりました。
メッキ加工を行うことで、バッグ全体がまるで新品のような輝きを取り戻し、使用感が一段と増します。
このように、シャネルのバッグはメンテナンスを行うことで、その高級感と美しさを長く保つことができます。
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【after】
グッチ財布修理事例のご紹介
こちらのグッチエンブレムも本体から丁寧に取り外し、メッキ加工を施した後、再度取り付けて再縫製を行います。
まず、エンブレムを取り外す際には細心の注意を払い、バッグの他の部分にダメージを与えないようにします。
次に、メッキ加工を行い、新しい輝きを取り戻します。
エンブレムのメッキが完了したら、元の位置に正確に取り付け、丁寧に再縫製を行います。
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【after】
エルメスやシャネルの金属メンテナンスについて
本体から外せないものや下地が金属でないものは加工ができませんが、エルメスやシャネルのエンブレムは金属製なので、問題なくメッキ加工が可能です。
もし金属に色褪せが生じた場合は、メッキ加工を行うことで見栄えよくメンテナンスすることができます。
エンブレムの美しさを保ち、バッグ全体の高級感を再び取り戻すために、ぜひご検討ください。
金属パーツのメンテナンスに関する詳しいご案内やご相談は、こちらをご覧ください。
あなたのエルメスやシャネル製品を美しく保つための最適な方法をご提案いたします。
大切なアイテムを長く愛用していただけるよう、丁寧にサポートいたします。
革修復どっとコムの取り組み
私たちは職人の育成を重要なミッションとして、
高品質な修理サービスを提供し続けるため、
次の世代の職人を育てる取り組みに力を入れています。
①実践的な練習
傷んだブランド品を安く仕入れ、
練習用に使用しています。
これにより、職人たちはリアルな修理経験を
積むことができます。
②専門的な指導
経験豊富な職人が新しい職人に対して指導を行い、
技術を継承しています。
高度な技術を伝えることで、全体のクオリティを
保っています。
③多様な修理実績
ルイヴィトン、エルメス、シャネルなどの
ハイブランド品を取り扱い、
さまざまな修理経験を積むことで、
対応力を高めています。
④もったいない精神
日本の「もったいない」精神を大切にし、
使い捨てではなく、修理して長く使う文化を広めています。
上記の取り組みとして、以下の方法で職人を育成しています!
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