バニッシュ(コバ)とは、レザーアイテムの縁部分に施される加工の種類です。
特にバッグや財布、レザーハンドルなどの縁周りを保護し、美しい仕上がりにするために用いられます。
革の端が優しく耐久性が考慮され、製品の外観が評価されます。
この記事ではバニッシュの再加工についてご紹介します。
この記事の目次
バニッシュの加工とは前述したとおり、レザーアイテムやパーツのふち周りの加工のことをいいます。
ふち周りの処置として、3パターンの処理があります。
磨いて仕上げるコバ磨き
ルイヴィトンのヌメ革やアニリンカーフによく加工されています。
一番多いタイプで革のカット面を隠し美しくする加工です。
財布
革のカット面を中に切れ端を入れ込んで縫い込む仕上げになります。
ヘリ返しは、染め直しや補色のメンテナンスになります。
バニッシュ処理は、見た目を美しくするための加工です。
切れ端やカット面が露出すると安っぽく見えるため、ヘリ返しやパイピングの代わりにバニッシュ加工が施されます。
バニッシュは見栄えを良くすることが主な目的なので、特に傷みやすい部分です。
使用を重ねると、革や本体に伸びが生じ、型崩れが起こります。
バニッシュの加工剤は収縮性が少ないため、時間の経過とともに剥がれやすくなります。
要するに、バニッシュ加工は美観を保つためのものである一方、経年変化や使用によって破損しやすい特徴も持っています。
ベタツキの要因は保管中の湿度になります。
エナメルや合成皮革素材のべたつきの原因は?べたつきの原因と対策、保管方法について
【before】
【after】
【before】
【after】
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【after】
バニッシュが剥がれたまま使用を続けると、ステッチのほつれが発生し、次第に革などの素材が削れてきます。
軽いひび割れやほつれ程度であれば、バニッシュのみで補修可能ですが、素材まで削れた状態になると修復が困難になります。
軽度のひび割れやほつれであれば、バニッシュだけの補修で済むことが多いです。
しかし、素材が削れた状態が広がると、元の状態に戻すのは難しくなります。
このため、早めの修理が重要です。
バニッシュが剥がれたまま放置するのではなく、早めに対処することでバッグの寿命を延ばすことができます。
この状態になった場合、上から革を縫い付けるデザインでの修理方法をご提案することが可能です。
レザーで破れた部分を覆うように補強することで、破れの進行を防ぎ、大切なバッグを長く使用できます。
状態やご希望に応じて加工方法を選ぶことが可能です。また、バニッシュのみの修復も対応しております。
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