ブログを見て頂き有難うございます。
レザージャケットのメンテナンスを
ご紹介させて頂きます。
修復師リーダーの、
くみっちゃんには、
小学6年生のお子さんがいます。
ある番組から色の話になったようで、
同じ白でも、複数の色を配合して
微調整がいることを、教えたら
娘さん:「そんなこと、小学生でもわかるし」
「それを得意げに言うことがおかしい」
確かに!(笑)
くみっちゃんの顔:ムッ!!(想像です!笑)
その話を聞いて、娘さんに
伝えてほしいとお願いしたことは、
「男子は、そこまで考えないんや~」
女子には、あたりまえのことやけど、
小学生、大人の違いやないよって!
伝えたかどうかは定かではありませんが、
わたしに限っては、微妙な色違いを
調整し、色調が出来るようになるのに、
凄く時間がかかりましたが、
量稽古のお陰でしょう!
微妙な色加減に何を配合したら
近づくか、見極めが簡単に
出来るようになりました!
量稽古は、才能をリカバーする
大事なことと、自負しております!
才能が人より劣っていても、努力を続ければ、
必ず身につきます!
ことわざにもありますが、
「木に緑りて魚を求む」
大事なことは、正しい努力です!
正しい努力をするには、
・本気度(情熱熱意)
・情報と情報処理
・行動(実行)知っているとやってみたの違いかな!
他は何かな~
・己の現状(レベル)を知り、受け入れるもそうかもです。
見栄や、変なプライドがあると、正しい努力が
出来なくなるからです!
それでは、本題のメンテナンスを
ご紹介させて頂きます。
白の話になったので、
白系のメンテナンスと思い、
ジャケットの画像があったので、
ご紹介します!
その前に、当店で使用している
液体顔料とアクリル顔料の
違いを見て頂きたく存じます。
【当店で使用している液体顔料】
【アクリル顔料】
キッチンペーパーに乗せてみましたが、
違い分かりましたか??
当たり前ですが、液体は浸透します。
アクリルは浸透しません。
そのため、色合いを100%合せる
必要があり、色が違うと、厚塗りになり
不自然な仕上りになってしまうのです。
時には、サンドペーパーで、軽く傷をつけて
塗った感を隠す必要があります。
当店で使用しているのは、
液体顔料だけではありません。
ご自身でメンテナンスをされている方であれば、
ご存知かと思いますが、
レザーは、しみ抜きをした際、少なからず
元の色も一緒に抜けてしまいます。
状態に寄りますが、顔料はあくまでも
補色として活用しており、
元々の色を引き立たせるための薬品があり、
液体顔料に配合して、使用しています。
少し専門的になりますが、
レザーは、製品化される前の
加工の段階で、艶調整を施します。
艶調整には色止めの役割もあります。
この最後の艶調整が仕上りに、
大きな差を生むのです。
アクリルは絵の具と同じなので、
そのままだと、テカテカになるので、
サンドペーパーで艶を消す必要がありますが
液体顔料と引き立たせる薬品を使うと
傷をつける必要が無いので、
仕上りがとても滑らかになります。
【before】
【after】
よくご質問いただくことは、
全体的に塗ると不自然になりませんか?
とご質問を頂くのですが、
アクリル系の顔料だと不自然になります。
最初の見た目は良くてもアクリルは、
面と面が重なった状態で保管すると
貼りついてしまうので、逆に全塗りは出来ないと思います。
かと言って、液体顔料も同じで、
顔料だけで全体的に塗ると、違和感が出てしまうので
違和感が出ない様、下処理と、元の色を引き立たせる
薬品を上手く活用して、塗装ではなくレザーに馴染ませる
「染め直し」がレザーには向いていると思います。
【before】
【after】