2026-01-22 17:14:54
エルメスバーキン ケアをした商品は本当に価値が下がるのか?
本日ご紹介するバッグは
エルメスの中でも不動の
人気を誇るバーキンです
今回お預かりしたバーキンは
長年大切に使われてきたことで
全体的な色褪せ、角擦れ
そして型崩れが見られる状態でした
【before】

【after】

こうした状態のバッグを見ると
「正規店以外でケアすると価値が下がるのでは?」
「色を入れたら買取価格が落ちるのでは?」
と不安に思われる方も多いと思います
実際、買取店に持ち込んだ際に
「角に傷がありますね」
「以前に色補修されていますね」
といった言葉を聞いたことがある方も
少なくないのではないでしょうか
ただ、ここには一つ知って
おいていただきたい
“業界の仕組み”があります
【before】

【after】

買取店のビジネスモデルは
できるだけ安く仕入れ
市場で適正価格、もしくは
それ以上で販売することで
利益を出すというものです
そのため、商品の状態について慎重に
そして丁寧にマイナス要素を伝え
査定額を調整していくのは
商売としては
ごく自然なことでもあります
【before】

【after】

そこで、私たち革修復どっとコムの
取り組みをご紹介します
当社では、色褪せや角擦れ、型崩れ、
シミなどが理由で相場より
安くなった
エルメスやシャネルなどの
ハイブランド品を
あえて仕入れています
【before】

【after】

それらは職人のスキルアップや
育成のための“実践教材”として活用され
丁寧にケア・修復された後
再び同じ市場へと再販しています
この取り組みを始めて約3年
練習用として仕入れたハイブランド品の
総額を振り返ってみると
約2億円に達していました
そして
「塗りあり品は本当に価値が下がるのか?」
という疑問を数字で検証したところ
結果は意外なもので
約11%の利益が出ていたのです
つまり
適切なリペアが施された
エルメスのバーキンは
必ずしも価値が下がるわけではない
ということです
もちろん
この事実をそのまま買取店で伝えても
同意してもらえるとは限りません
【before】

【after】

しかし
この仕組みを知っているだけでも
不要に不安になることはなくなりますし
交渉の際の視点も変わってくると思います
【before】

【after】

ただし
本当に価値が大きく下がってしまう
状態もあります
ハンドルが切れている
カビが深刻な状態
ペンキを塗ったような不自然な
補修がされている場合など
使用自体が困難な状態のものは
ジャンク扱いとなり
値が付かないケースもあります
【before】

【after】

これからバーキンを修理して長く使うか
それとも買取に出すか迷われている方は
ぜひこうした点も踏まえて
判断していただければと思います
大切なバッグだからこそ
正しい情報を知った上で後悔のない
選択をしていただけたら嬉しいです
【before】

【after】

最後に
私たちの取り組みについて
お話しさせてください
今朝も、練習用として仕入れた
エルメスやシャネルなどの
ブランド品が届きました

数としては決して多くありませんが
金額にすると相当なものになります
これらはすべて、
練習やスキルアップとして
仕入れています
「そこまでして、なぜ?」
そう思われる方も
いらっしゃるかもしれませんが
理由はとてもシンプルで
若手職人のスキルアップが
驚くほど早くなるからです
実際に一流ブランドのバッグに触れ
状態を見極め、色や質感
革の表情を体感する
この積み重ねが、技術の引き出しを
一気に増やしてくれます
本来、「一流の職人」や「匠」と呼ばれる
存在になるには、相当な時間がかかります。
10年、20年とかかる世界です
革修復どっとコムでは、
その時間を少しでも短縮するために
市場から仕入れたバッグを使い
実践的な育成を行っています
もちろん、お客様からお預かりした
大切なバッグで、いきなり若手が経験を
積むわけにはいきません
任せる側も不安ですし
「どんな職人が担当するのか?」と
お客様が心配されるのも当然だと思います
だからこそ
安心して任せられるレベルに
達するまで十分な経験を積んで
もらう必要があるのです
また、これは少し現実的なお話になりますが
熟練の職人も、私自身も、年齢とともに
視力や集中力など、若い頃と同じ
パフォーマンスを維持するのが
難しくなってきます
どんな名人でも
いつかは第一線を退く日が来ます
だからこそ
今のうちに次の世代を育てる
技術を「個人のもの」で終わらせず
きちんと受け継いでいく
それが
私たちが本気で取り組んでいることです
私たちが目指しているのは
MOTTAINAI(もったいない)
という日本の文化を
これからも残していくこと
まだ使えるもの
大切にされてきたものを
修復という形で次へつなぐ
その一端を
革修復どっとコムが担うことができたら
これ以上うれしいことはありません
こうした話を書くと
「ずいぶん年配なのでは?」と
思われるかもしれませんが
実はまだ56歳です
ありがたいことに
まだまだ現役







エルメス
シャネル
ルイヴィトン
グッチ
ボッテガヴェネタ
プラダ
ミュウミュウ
コーチ
クロムハーツ
パーツ交換・修理
ブランド品
革ジャン