ブログを見て頂きまして有難うございます。
バニティーバッグのメンテナンスを
ご紹介させて頂きます。
全体的に薄っすらとカビがあり、
レザーのトップ層が経年による
劣化で艶が無く、くたびれた感じの
状態でしたが、見栄えよく仕上がりました。
【before】
【after】
画像の様なレザーをスムースレザーと言います。
レザーの表面には何らかの加工がされています。
経年劣化で最初にトップ層が劣化してきます。
その次にバインダー層が剥がれてきますが、
バインダー層とは簡単に言うと、
色付けされている層になります。
レザーを染め直す場合、クレンジングで
劣化しているトップ層を取り除きます。
バインダー層とトップ層は成分が違うので
トップ層が残った状態で補色しても
レザーに馴染まないのです。
簡単に言うと、「水と油」と同じ感じです。
トップ層をそのままで、補色や染色補正を施すと
バインダー層に馴染まないので、
後にひび割れや財布の内側だと
張り付くなど、トラブルに繋がります。
※アクリルが原因になることもあります。
【before】
【after】
クレンジングは、汚れを落とすだけでなく、
トップ層の除去も重要な工程になります。
【before】
【after】
クレンジング後、バインダー層に
馴染むように補色を施し、
艶感を調整することで、新調感を
出すことが出来ます。
【before】
【after】
内部も見栄えよくメンテナンス可能です。
本革部分は表面と同じ方法で染め直しを施し、
キャンパス生地は、クレンジングによる
メンテナンスになります。
【before】
【after】
レザーの種類により構成が違ってきます。
構成を見極め、適切な方法で染め直すことで、
長くお使いいただけます。