2021.02.04

事例で納得!シャネルの定番チェーンショルダーバッグ マトラッセの染め直し

創業以来、世界中の女性たちを魅了し続けているブランドといえば、
やっぱり、「シャネル」ですよね?

特に、シャネルの「マトラッセ」シリーズはバッグだけでなく、
アクセサリーや時計にも同じデザインが使われるほど人気のシリーズです。

今回は、そんな女性に人気のマトラッセシリーズの染め直しについて、
ご紹介させていただきます。

シャネルの人気のチェーンバッグ、マトラッセとは

マトラッセは、シャネルの定番アイテムの1つで、
バッグの表面にダイヤモンドキルティングとよばれるひし形の縫製を施すことで、
糸に囲まれたレザーが盛り上がって見えるのが特徴のバッグです。

最近ではレザーだけでなく、ツイード素材やキャンバス素材のものも登場しています。

シャネルの定番アイテムということもあり、
その歴史は古く、シャネルのクラシックスタイルを体現したバッグということもあり、
ビンテージのマトラッセでも、決して色褪せることの無い魅力もったバッグです。

中古で買ったマトラッセの修理はどこにだせばいいの?

マトラッセは憧れるけど、新品は高くて手が出せなくて、
ネットや中古ブランドショップで手ごろな値段のものを購入されるという方も多いのではないでしょうか?

しかし、一度は他人が使っていたものなので、
ところどころ、傷みや色あせが生じているものも少なくはないはずです。

そんな時、せっかくのマトラッセだから、と修理に出したいと考える方も多いと思います。

シャネルのようなハイブランドの場合、自社に修理専門の工房があり、
正規店や販売代理店へ持って行くことで、修理をうけおってくれます。

しかし、ハイブランドの場合、偽物も多く出回っているため、
ネットや中古ブランドショップのように、本物の証明が難しい、
出所のわからないアイテムは修理を断られてしまうこともあるのです。

仮に修理を依頼できたとしても、
正規店の修理の場合、傷んでいる箇所の素材の全交換となってしまうため、
わざと残しておきたいビンテージの風合いもキレイさっぱり修理されてしまいます。

また、パーツの全交換の場合、
修理に使用するレザーの量や工程などにもよりますが、
下手をすると、新品のマトラッセが1つ購入出来てしまうほどの金額になってしまうこともあります。

現行品であれば、新品同然に修理されるため、良いかもしれませんが、
ビンテージ品の場合、風合いを損なわれてしまうことがあるため、あまりおすすめできません。

また、本来は破損や色あせの修理を依頼したかったのに、
正規店へもっていったら、クレンジングのみで、
修理してもらえなかったというお話もよく聞きます。

ビンテージ品やシャネルの修理料金に納得がいかない、
または、一度正規店へ修理に出したけれど、希望通りの修理を受けられなかったという方は、
レザーの修理専門店へもっていくことをおススメします。

正規店の修理とレザーの修理専門店との違い

正規店以外のレザーの修理専門店と聞くと、
正規店よりも劣った修理しかしてもらえないと考える方も多いと思います。

たしかに、技術や経験の少ない修理店であれば、
そういったこともありえます。

しかし、技術と経験を積んだ修理店であれば、
正規店よりもあなたの要望に応えた修理をこなしてくれます。

そして、正規店では出来ない、
色あせたレザーの染め直しができることが、
レザー修理店へ修理依頼を出す大きなメリットです。

レザーの染め直しとは

皆さんがお使いのレザーアイテムの多くは、
一度レザーを染料を使って染めたものになります。

そのため、長年使い続けることによる、
擦れや紫外線などのダメージの蓄積で、色が薄くなってしまったり、
光沢が失われたり、完全に色が剥げてしまったりすることがあります。

この色あせたレザーにもう一度昔のような
色鮮やかな輝きを取り戻すことができる修理がレザーの染め直しという技術です。

レザーの染め直しを行うメリットとしては、
元の革をそのまま利用するため、ビンテージ品の風合いや、
今までの使い心地を損なわないといったメリットがあります。

また、パーツの全交換と違い、
アイテムそもう一度染め直すため、
新しいレザーを用意しなくても良いので、
修理にかかる費用も抑えることができます。

そして、何よりも、
大切な思い出の詰まったバッグを修理する時などは、
素材であるレザーが変わってしまうとなんだか違うものに変わってしまった気がして、
少しさびしい感じがしますよね?

しかし、レザーの染め直しであれば、レザーはそのまま、
元の色や光沢を再現するので、思い出のこのバッグを、
そのまま使い続けることができる、素敵な修理だと私は思っています。

この染め直しができるのは、お客様の大切なお品をできる限り、
現行の素材を残しながら修理するために、レザーを長年研究し、
経験と実績を積んだレザー修理専門店だけなんです。

ビフォーアフターで見る、シャネルのマトラッセの染め直し事例

染め直しがレザー修理の専門店にしかできないのはわかっていただけたと思いますが、
正規店の修理ではないので、実際どのくらいどのくらいきれいになるのか、って心配ですよね?

そんな方には実際の事例をみていただけるとわかりやすいと思います。

マトラッセの染め直し【before】

こちらの、写真はシャネルマトラッセのチェーンバッグの
染め直しメンテナンス前のお写真です。

染め直しのために、チェーンのに編み込まれているレザーは一旦外されいます。

こちらのマトラッセ、全体的に少しネイビーの様な感じに変色しているのがわかります。
また、擦り傷や、シャネル特有の上品なツヤも失われてしまっています。

IMG_7577

こちらは、斜めから撮った写真です。
光の当たり角度にもよりますが、
斜めからみるとダメージをうけたレザーの状態がよく分かります。

バッグの開閉時によく動き、
服に擦れやすい、バッグの背面上部の折り目部分は擦り切れて銀面が無くなり、
下地が見えてしまっている状態です。

写真ではわからないのですが、直接触って確認した感じでは、
少しざらついた感じで乾燥していました。

折り目部分は擦れにより銀面が無くなり

下地が見えています。

IMG_7578

こちらは背面の写真ですが、
潤いが無くなり、光沢感が失われているのがわかりますよね。

IMG_7579

こちらは、染め直しのために抜き取ったチェーンバッグのチェーンと、
チェーンに編み込まれていたレザーの写真です。

こちらは、チェーンとレザーのすき間に入り込んでしまった汚れやゴミをキレイにクリーニング後、
レザーを染め直して、もう一度チェーンに通し元通りにします。

IMG_7576

通常、こういった色あせや擦り切れが生じてしまったアイテムの場合、
正規店へ持って行ってもクレンジングのみで修理してもらえないか、
修理を受けてもらえたけれど、全パーツ交換となってしまい、高額な修理費用がかかってしまいます。

また、こちらのマトラッセはビンテージのため、
できることなら、ビンテージ感を損なわず、見栄えよくキレイにお直ししたいですよね。

染め直しのできるレザー修理店であれば、
レザーの状態にもよりますが、元の素材はそのままに、キレイにお直しが可能です。

マトラッセの染め直し【after】

こちらが染め直しが完了したマトラッセです。

染め直し前には全体的にネイビーのような色合いになっていましたが、
キレイなブラックに染め直されています。

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特に擦り切れがひどかった、背面上部の開閉部分もこの通り、
もうどこがダメージを受けていた部分かわからないほど、キレイになっていますよね。

IMG_7598

背面もこの通り、艶と潤いを取り戻しています。
こんなに光沢があってキレイな状態ですが、レザーの交換は一切行っていないんです。

元の素材はそのままに、染め直しのみで、
この仕上がり感であれば、新品の時と遜色なく、また使っていただけるのではないでしょうか?

IMG_7599

チェーンとチェーン内のレザーもこの通り、
キレイに洗浄、染め直しされ、元通りに収められています。

IMG_7601

少し余談ですが、シャネルのブラックは、
シャネルブラックと呼ばれ、シャネルを代表するカラーだけあり、
通常のブラックとは風合いが異なります。
そのため、単純に黒の染料を使用しても、元通りのシャネルブラックを再現することはできません。

革修復どっとコムではこのシャネルブラックを再現するために、
ほぼ無限にある染料の配合パターンを研究し、
元のシャネルブラックの奥深く上品な黒を再現することができるようになりました。

 

シャネルのバッグの修理の時に注意するべきこと

実際のシャネルのマトラッセの染め直し事例を見て頂けると、
レザーの修理専門店でも、キレイにシャネルの修理が行えることがわかっていただけたかと思います。

しかし、気を付けていただきたいのが、この染め直しという修理、
どこのレザーの修理専門店でもできるというわけではありません。

レザーの色あせの修理をうたっている店舗でも、
染め直しの技術が無い修理店では、
染め直しではなく、塗装となってしまうことがあるためです。

染め直しと塗装の違い

そもそも染め直しとは、
レザーの製造工程にある、レザーの染色の工程と同じ染料を用いて、
レザーをもう一度染める技術のことをいいます。

レザー製品には、元のレザーを傷や汚れから守るために、
アイテムの表面にコーティングが施されています。

染め直しでは、このコーティングを一度キレイに剥がし、
再度レザーを染色し、レザーに色を染み込ませた後で、再びコーティングを施します。

こうすることで、元のレザーの風合いを損なわず、
元のレザーのように長く使用していただける修理が可能となります。

しかし、塗装の場合、
単純にこのコーティングの上から、アクリル塗料を塗り重ねるだけになります。

そうすると、元々コーティングが劣化し、はがれやすくなっている上から
塗料を重ね塗りしているので、最初の見た目がよくても、
後から劣化したコーティングと一緒に塗料が剥がれてしまったり、
夏場の熱で、塗料が溶けだし、財布やバッグの内側で貼りついてしまったり、
中に入れていたものへ色移りがおこってしまったりします。

また、シャネルのマトラッセのような、
ラムスキンやキャビアスキンのように上質で繊細なレザーの場合、
塗装をすることで、レザー表面の凹凸が埋まってしまい、
せっかくの風合いを台無しにしてしまいます。

同じ色あせの修理でも、
染め直しと塗装では全然違ってしまい、
後々の品質も大きくことなってしまいます。

どうせ修理するのであれば、トラブルが少なく、
レザーの色あせを製造工程と同じ方法で元通りにできる染め直し選ぶ方が良いですよね?

染め直しが可能な修理店かどうかを見極めるポイント

染め直しの方が良いとはいっても、
実際に修理店を選ぶときに、どこを見れば良いかなんてわかりませんよね?

染め直しが可能な修理店かどうかを見極めるには、
事前のお問合わせで確認するのが一番です。

お問合わせで、染め直しが可能かどうか確認することも大事ですが、
使っている染料や顔料を確認することも大切です。

もし、お問合わせで色あせの修理にアドカラーやアクリル塗料を使用していると、
解答された場合は、染め直しではなく、塗装になりますので、気をつけましょう。

ちなみに、革修復どっとコムでは、
レザーの製造工程を一から学び、レザーの染めの工程に使われるのとまったく同じ、
染料や顔料を使用していますので、安心して染め直しをご依頼いただけます。

レザーの染め直しについては、こちらの記事に詳しくまとめていますので、よろしければ、こちらもご覧ください。

まとめ

シャネルのマトラッセは、
シャネルの定番であり、女性のショルダーバッグのルーツでもあります。

そのため、普遍的な価値観で持ち続けることができるので、
多くの女性が同じバッグを何十年も大切にご使用いただいているバッグでもあります。

中には、自分の母親や祖母からマトラッセを譲り受けたという方もいるのではないでしょうか?

そんな思い出がつまったバッグを修理する際には、
できるだけ、思い出がわかる形で、修理ができたら素敵ですよね。

そういう意味でも、元の素材を損なわない染め直しは、
ビンテージシャネルの良さを損なわず、思い出も損なわない、修理といえるのではないでしょうか?

今回事例としてあげさせていただいた修復事例だけでは、
分からない、判断できないという方は、こちらのリンクから、
さらに多くのシャネルの修復事例をチェックしていただくことができるので、ご確認いただけると幸いです。

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