2020.02.18

メタリックレザーの染め直し

皆さんはメタリックレザーって、知ってますか?

見た目がキラキラしていて、女性に人気のレザーで、
金属のようなつや感が特徴のレザーのことを
メタリックレザーやメタリック革といいます。

見た目がゴージャスで人気が高いのですが、
一度傷がついたり、色剥げがおこってしまうと、
他のレザーよりも、損傷部分が目立ちやすいレザーでもあります。

今回はそんなメタリックレザーの染め直しについて、ご紹介します。

人気だけど、難易度高め?メタリックレザーの染め直し

メタリックレザーは人気の高いレザーですが、
染め直しが難しいレザーの1つでもあります。

革製品の修復を専門に行っている店舗でも、
メタリックレザーの色はげやキズなどの修復は
受けてもらえない場合があります。

逆に、メタリックレザーの染め直しが出来るということは、
高い技術を持った修復店であるといえるのかもしれません。

では、なぜ、メタリックレザーの染め直しは難しいのでしょうか?

理由は利用するメタリック剤と呼ばれる溶剤の配合にあります。

メタリックレザーを染め直しする時には、
顔料や染料のほかにゴールドシルバーブロンズ
3つの色合いののメタリック溶剤を配合して色を整えます。

例えば、画像のシャネルのチェーンバッグの場合、
色はシャンパンゴールドというメタリックカラーです。

【シャネルのチェンバッグ(シャンパンゴールド)染め直し前】
写真 2019-06-27 11 55 24 写真 2019-06-27 11 55 31

このシャンパンゴールドを出そうとすると、3色のメタリック剤を
染料と一緒に配合し、微調整を繰り返しながら、
元の色に近づくように色を整えていきます

【シャネルのチェンバッグ(シャンパンゴールド)染め直し後】

写真 2019-06-28 13 13 28 写真 2019-06-28 13 13 36

細かい微調整を続け、最終的に上記のような
綺麗な色合いに仕上げることができます。

この時に使用するメタリック剤は粉末に近い物を使います。
メタリック剤だけではレザーと馴染まないので、
レザーに馴染ませる成分の溶液と混ぜて使います。

でも、これだけでは、メタリック剤の粉末が浮き、分離し、
表面で砂利のように固まってしまうことがあります。

そのため、メタリック剤が分離しないよう工夫をする必要があります。

この工夫や配合が難しいため、箔加工的な雰囲気を出すことが

なかなか出来ませんでした。

メタリックレザーの品質向上に意外な解決策

メタリックレザーの箔加工の雰囲気を全く同じ様に出すのは
難しいのですが、意外なところから解決策をみつけることができました。

それは、建築資材に印刷をする仕事している後輩から、
メタリックのことなら任せて!と言われてもらった
メタリック剤からでした。

このメタリック剤を使うと従来のメタリック剤を使うよりも
はるかにメタリックレザー染め直しの仕上がりが良くなったのです。

ただ、このメタリック剤は
全てのメタリックレザーに使えるというわけではないので、
使い勝手は悪いのですが、これからさらに
進化させることで、様々な構造のメタリックレザー
修復の品質向上に繋がっていくはずです。

 

まとめ

メタリックレザーの染め直しは、
比較的に新しい技術で、これからどんどん改良を
重ねてより品質を高めていかなければいけない修復です。

未知の領域なので、
今までの経験や知識が通じないことも多々あります。

そんな時は、同業者同士で考えるよりも、
異業種の方たちと交流をすることで、同業者では気づかない
発見や解決策が見つかることがあると感じました。

シャネルバッグ・財布の革修復

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