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こんにちは!
革修復どっとコムのホームページにご訪問頂きまして有難うございます!
聞きなれない「銀面生成」について簡単にご紹介します!
レザーはバッグや財布など、製品化される前に、皮をきれいに見せるため、表面に何らかの加工がされます。
加工方法を大きく分けると三つのパターンに分けることが出来ます。
レザーの種類や用語は、ブランドごとに独自の名前を付けているので、同じ加工がされていても呼び名が違って沢山の種類があるように思われていますが、実は、大きく分けると上記図式のように3つのパターンに当てはまります。
例えば、牛や羊、ワニなど・・・どのような革でも表面に図式のような加工がなされています。
革の表面に加工された層を専門用語で
『銀面』 ぎんめん
『銀層』 銀層
と言われています。
革が財布やバッグなど製品化される前に、鞣したのち、表面に加工された「銀面や銀層」に馴染ませて加工する方法を『革修復どっとコム』の『銀面生成』と言います。
製造段階と同じ加工剤や配合剤を用いて色調し、加工を施しています。
製品化される前の段階で「かわ」を漢字で書くと「皮」になります。
皮の表面に何らかの加工がされると「革」に変わるのです。
加工していない「皮」を製品にすることは不可能と言ってよいでしょう!
バッグや財布など製品化されたレザーは、加工された「革」を使っているので表面に何らかの加工された層があります。
レザー製品に顔料で補色する場合、バインダーに馴染ませる必要があります。
そのため、全体染め直しを施す場合、トップ層を事前に除去する工程が必要になります。
トップ層は光沢感の調整と色止めの役割があるため、バインダー層と成分が違います。
トップ層を事前に取り除くことで、バインダー層にシッカリと色が馴染みます。
アクリル顔料は、バインダーに馴染まないので、バインダー層に上塗りした感じになります。
トップ層を事前に除去しなくても密着しません。
バインダー層に馴染まないと浮いた状態になり、ひび割れが生じたり、ベアンなど二つ折り財布の内側が張り付くといった症状が出やすくなります。
アクリル顔料は、クリーム状の半固形です。
バインダー層に馴染ませるには、液体顔料じゃないと馴染みません。
レザー用に配合された顔料を組み合わせて調色します。
レザーが製品化される前の段階で、色付けをする際に、加工される層になります。
なめしたレザー(※2)をそのまま製品化することが出来ないので、色があるレザーには、柔らかいラムレザーから全てのレザーにあるといっても過言ではない層になりますが、アニリン染めカーフやヌメ革はその層がとても薄く加工されています。
バインダー層はレザーの表面をキレイに整える役割と色付けに重要な層です。
部分的な浅い角擦れなどは、バインダー層が残っているのでアクリル顔料と水でもごまかしができますが、全体的に染め直しが必要な場合、正しい工程を施すことで、レザーの表面を整えることが可能となり、不自然にならないように染め直しが可能になります。
嫌な話になりますが、動物から剥いだ状態の革には、体毛などの付着物があります。
なめすとは、簡単に言うとクリーニングして付着物を取り除く工程になります。
その後、バインダー層を加工して、着色や染めを施し、艶感を調整して色止めをして製品化され、バッグや財布になります。
クリーニング店でよく聞く工程の一つに、革製品を溶液に漬け込んで丸洗いをする工程があります。
バッグや財布は、構造が複雑で、レザーだけでなく合成素材やキャンパス、内部に芯材が入っていたり、ステッチの縫い方やコーティング加工など、洋服のように漬け込んで洗うといった工程はとても危険な行為になります。
バッグや財布を洗うと、シボのボリューム感が無くなったり、内部に使われている芯材から色が出たりひび割れた部分が硬化したり、ステッチが傷んだりなど危険を伴います。
そのためリスクがある工程は、避けるべきです。
革修復どっとコムでは、危険を伴う工程や現状の状態より悪化させる工程は省いております。
洗って失敗するようなことは無いので、リピーターのお客様には、安心してご依頼を頂いております。
どんなに酷い状態でも『洗う選択』(ダジャレ)をしないで、クレンジングとしみ抜きでメンテナンスさせて頂いています。
革に影響が出ない強力な薬品も取り揃えています。
更に革製品はしみ抜きするとバインダー層も一緒に取れてしまうので、バインダー層に馴染むように染め直しや補色を施し見栄えを良くしていきます。
バッグや財布は、素材・元々の染め方・構造そして状態に応じて、お打合せが重要になります。
クリーニングと言った一括りでは説明ができないため、革修復どっとコムでは、一つ一つ、状態に応じて、必要な工程、仕上がり感、そしてどの程度までメンテナンスをお考えか、お客様のお考えを聞いて、ご提案をさせて頂いております。
状態や構造、素材により、何度かやりとりが必要になるケースが多いです。
そのため、お受けする前に、やりとりでご面倒をお掛けする場合もありますが、ご理解いただきたく存じます。
MOTTAINAIの文化の伝え手として、
未来に豊かさを伝えていく。