投稿日:2023.03.23
更新日:2023.10.18
この記事の目次
まずは、悪化した状態の事例を画像でご確認ください。
エナメルを湿度、温度管理をしていない状態で長期間、保管すると白濁やベタツキが生じて光沢が無くなります。
カラーエナメルは色が変色します。
表面がベタ付いた状態
アイボリーが黄色く変色
こちらのお財布は、保管ではなく擦れによりシミが浸透した状態ですが、事例としてご紹介します。
パール系のエナメル変色
事例のような状態になってしまうと、残念ですが元の状態に戻すことが出来ません。
クレンジングや市販のエナメル光沢剤を使っても、加水分解が要因のため、改善しません。
このような状態になったら、革修復どっとコムでご提案できることは、加水分解の症状をまずは改善させ、白く濁った状態は染料で目立たなくして、現状の表面に新たなエナメル層を生成する方法になります。
上記方法で、概ね見栄えよくメンテナンス可能ではございますが、細かな部分で仕上り感として、お受けさせていただく前に、ご了承いただく必要がある項目もございます。
状態により項目が様々なので、画像添付の上、お問い合わせいただけたらと存じます。
① 全体・両側面・底面を撮影
全体が入るように撮影してください
② 気になる部分を撮影
一番悪化している部分の状態が判断できるアップ画像
上記をスマホで撮影してお送りいただくだけでご案内できるかと思います。
作業工程は、以下の通りとなります。
①クレンジングで表面の汚れを落とします。
②加水分解した状態を加工で改善させます。
③白濁した状態を染料で染めて目立たなくします。
④エナメル加工で表面層を新たに生成します。
【after】
【after】
【after】
画像では判り難いですが、エナメルの表面に小さな気泡が入ってしまったり、白濁した状態の輪郭が透けた感じで残ることもございますが、転売ではなくご自身でご使用いただく上では、ほぼ気にならない範囲かと思います。
【after】
シャネルのエナメルはデザインにより塗装ができません。
塗装するとステッチが埋まり、いかにも塗装しました的な不自然な仕上がりになるので、革修復どっとコムでは対応しておりません。
エナメルに浸透する染料で染め変えをご提案させていただます。
染め変えた事例のご紹介です。
【after】
光加減でブラックに見えますが、ネイビーになります。
【after】
【after】
エナメルの染め変えについては、こちらをご覧ください。
内部は構造と素材により、ご要望の通りできない場合がございます。
・染め変えができない素材:合成皮革・キャンパス素材
・形状により広く開くことが出来ない構造:染料の液体に漬け込む方法ではなく、面に染料を刷毛で馴染ませる方法となります。
そのため、本革でも広く開かない縫い目の隙間やカードケース内など、染め変えが綺麗にできない部分が生じます。
・内部や裏面、エナメルとの境目など、構造により染料が浸透してしまう部分は、染め変えをしなければならない場合もございます。
出来る範囲で、ご要望に添えるよう工夫はさせていただいておりますが、お好みに添えなない場合もございますので、予めご了承いただきたく存じます。
お問い合わせ後、『診断結果のURL』をお送りします。
ログイン後、『チャット機能』で色々、ご質問ができます。
不明な点や不安に感じていることなど、確認ください!
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未来に豊かさを伝えていく。